さて。
前回の投稿では、Illustratorで実際に図形を描いてみるところまでご紹介しました。
今回は、別の方法で図形を描いてみようと思います。
それは、「数値を指定して図形を描く」というやり方です。
実際にデザイン作業を行う現場では、サイズがとても重要になってきます。
数値が1mm・1pxずれると、レイアウトやデザイン性に大きく影響を与えてしまうからです。
そこで利用されるのが数値指定です。やり方はとっても簡単です。
●数値指定で図形を描く
初期設定では長方形ツールが表示されていますので、長方形ツールを使ってご紹介します。
まず、長方形ツールを選択します。
選択された状態で、アートボード上の好きなところ（任意と言います）をクリックしましょう。
すると、下のようなダイアログボックスが表示されます。
ここでは、100×100pxの正方形をしてみます。
OKを押すと、クリックした場所(赤色の部分)を右上の頂点とする図形が、アートボードに描画されます。
CC版では、図形ツールには長方形ツール以外にも、角丸長方形・楕円・スターといった図形ツールがあります。
それらのダイアログボックスもご紹介しておきます。
・角丸長方形ツール
長方形ツールのダイアログボックスに加えて、角の丸みを指定する「角丸の半径」の項目が追加されています。
・楕円形ツール
楕円形は、指定した幅・高さの長方形の辺に接する円として描写されます。幅と高さを同じにすると、半径が等しくなるので、綺麗な円が描かれますが、クリックした場所がダイアログボックスで指定した箱の右上の角の部分になることに注意が必要です。（クリックした場所を中心として描写する方法もあります。）
・多角形ツール
多角形ツールのダイアログボックスでは先の３つの図形ツールと違い、幅・高さではなく半径と辺の数を指定します。そして、図形はクリックした場所を中心に描画されます。実際にアートボード上に描画される位置が先の３つの図形ツールと大きく違いますので、注意が必要です。
また、辺の数を変えることで、三角形からほぼ円に見えるような多角形まで描画することができます。
・スターツール
スターツールは、多角形ツールと同じく、クリックした場所を中心に描画されます。第1半径は星型の外の頂点、第2半径は中の頂点です。
点の数を変えることで、五芒星以外にも様々な形の星型を描画することができます。
もう１つ、図形ツールのツールパネル内にはフレアツールというものがあります。ですが、フレアツールは他のツールのように図形を描画するというよりは、少し特殊な描画のためのツールになります。そのため、今回は割愛させていたきます。（フレアツールは別の機会でご紹介する予定です）
●図形に色を塗る
次は、作成した図形に色を塗って行きます！
先ほど楕円形ツールで描画した図形を使ってご紹介します。
ツールパネルから選択ツールを選択します。そして、黒矢印のアイコンで図形をクリックしましょう。バウンティングボックスが表示されます。
コントロールパネルの左側にある塗りアイコン（大きい赤丸）をクリックします。すると、たくさんの色が並んだスウォッチパネルが表示されます。スウォッチパネルから好きな色を選択してクリックしましょう。ここでは水色（小さい赤丸）を選択します。
クリックすると、円に色が入りました！
次は、線の色を変更してみましょう。
先ほどの塗りアイコンの隣の線アイコン（赤丸大）をクリックしましょう。同じように線のスウォッチパネルが表示されます。同様に好きな色を選んでクリックします。ここでは紫色（小さい赤丸）を選択します。
また、線アイコンのさらに右側に線のプルダウンメニュー（赤角丸長方形部分）があり、ここで線の太さを指定できます。少し太めに4pxと指定してみます。
円の線が太くなり、紫色に変わりました！
前回と合わせて、以上がIllustratorの図形の主な描画方法になります。Illustratorにはたくさんのショートカットキーが仕込まれており、ここでご紹介した基本がしっかりとできると、様々な応用ができます。便利なショートカットキーも、どこかのタイミングで記事にさせていただく予定です。